NTTコミュニケーションズ(NTTコム)グループのサーバーの評判・口コミ・評価・レビュー・ニュース記事

「viaVerio再販パートナープログラム」では、パートナーの皆様がSI業務やWeb制作、コンサルティング、アプリケーション提供などのコア業務に専念できるという。NTTコミュニケーションズ(NTTコム)グループのVerio社が先進のホスティングプラットフォーム環境の開発、提供、保守運用を行う、としている。

再販パートナーのエンドユーザーに対して、独自のブランドで新サービスとしての提示や新たな付加価値を提供できる。これにより、ビジネスチャンスをさらに拡大させることができるという。自社での設備投資や運用と比べ、初期費用及び運用稼動を大幅に抑えることが可能だとしている。最小の投資で、最大の利益を享受できる、としている。


NTTコム 米ベリオ製品を投入 仮想専用型ホスティングサービス、27社と販売提携

2003年6月24日、日本工業新聞

NTTコミュニケーションズは2003年6月23日、米ベリオ社の仮想専用型ホスティングサービス「OCNホスティングVPSサービス」を2003年6月末から日本国内で販売すると発表した。システム事業者など27社と提携し、販路拡大を図る。

新サービスは、顧客ユーザーが、他のユーザーとサーバーを共用する仕組みでありながら、顧客がアプリケーションソフトを追加できるなど専用サーバーと同様の自由度の高い利用が可能。料金は共用タイプ並みの低コストで、専用サーバーと比較すると最大で十分の一程度となる。

日本国内販売開始にともない、サン・マイクロシステムズ(社長・菅原敏明氏、東京都世田谷区)と提携し、ビジネスパートナー向けに技術サポート体制を構築。導入コンサルティングから各種のアプリケーション構築まで、ビジネスパートナーを通じて中堅・中小企業向けに提供する。今後3年間でビジネスパートナーを100社に拡大する。


NTTコム、米ベリオ社と連携加速-ホスティングとIPネット融合

2002年2月20日、日刊工業新聞

NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は、米ベリオ社との一体的事業運営の一環として、NTTコムとベリオのサービスの品質統合と営業体制の一元化を加速する。ホスティングに強みを持つベリオのサービスと、NTTコムのネットワークサービスを組み合わせ、両サービスを一元提供できる窓口体制を整える。グローバルなインターネット・プロトコル(IP)事業基盤をいち早く構築するとともに、将来の経営統合に備えるのが狙い。今後、両社間の人事交流を積極化し、ホスティングとIPネットワーク系のスキル融合を目指す。

NTTコムは、2001年9月中間決算で、2000年秋のベリオ買収に伴う巨額評価損を計上。人員の大幅削減やデータセンターの統廃合などを柱にしたNTTコムの合理化施策を推進する一方、「NTT/ベリオ」ブランドの導入をはじめ、NTTコム、ベリオ一体の事業運営を推進するグローバル戦略を打ち出している。

このため、中小向けホスティングを得意とするベリオの技術と、NTTコムのIPネットワークを融合。現在、NTTコムとベリオが個別提供しているサービスを同じアカウントマネジャーのもとで、統合的に提供できる営業体制を敷く。NTTコムの欧米拠点を軸に、品質サービスや顧客管理体制を統一し、多国籍企業などのIPネットワークニーズとeビジネス展開を支援していく。

これら事業統合の進展を踏まえ、経営体制を一本化する。NTTコム欧米拠点との合併など、NTTコムとベリオが組織を完全統合するかは未定だが、人事面を含め実質的な経営統合を早期に呼び込む。NTTコムとベリオの統合による営業力強化を通じて、ベリオ買収効果を具現化していく方針だ。


米ベリオ合理化を前倒し NTTコム・鈴木正誠社長に聞く ホスティング営業を強化

2002年1月31日、日本工業新聞

IP企業として顧客ニーズに対応

--ベリオの合理化策を打ち出して4カ月が過ぎた。

「米国景気や世界の市況に明るい兆しがあるとは思えない状態が続いており、人員やデータセンターなどの合理化はほぼ完了した。ダイヤルアップ、ADSL(非対称デジタル加入者線)も撤退した。気は緩められないが、計画を早く達成し成長に結び付けたい。今後はホスティングの営業強化や新しいサービスを投入していく」

--ベリオ買収の痛手は今後の海外展開にどう影響するのか。

「当社は“グローバルIPカンパニー”を標榜しており、国際展開とインターネットが柱だ。基本はインターネットだが、品質保証やセキュリティーが重要になる。これがグローバルプレーヤーのかぎとなる。ベリオの評価損は帳簿上の損でしかなく、(米国のIT企業は)どこも業績が下がっている。言い訳ではないがこの状況を乗り越えて事業を立て直したい」

--新規投資の可能性もあるのか。

「通信市場は過剰設備となっており、価格も下がっている。代替の設備は持っており、当社にない必要なものがあれば別だが、現在は考えていない」

--電話網の本格的なIP化にはどう取り組む計画か。

「計画策定まではいっていないが、勉強はしている。品質や技術の面でいくつか問題が残っており、すぐに現行の通信網に置き換わることはない。OCN向けIP電話は今後、サービス範囲を拡大する。IP網は広げるがしばらくは(既存網との)せめぎ合いが続く。IPカンパニーとして逃げ隠れせず顧客ニーズに対応する」

--無線アクセスに積極的に取り組んでいるが、MVNO参入の可能性は。

「アクセスの多様化が進み顧客へのシングルプラットホームを提供することが必要となっている。ドコモに対抗する気は少しもないが他の業者と組むことも視野に入れている」


企業レポート Managerial Analysis NTTコミュニケーションズ

2010年1月23日、週刊ダイヤモンド

企業レポート Managerial Analysis NTTコミュニケーションズ

電話屋の「坂の上の雲」を担った“通信+ネット企業”の再国際化

NTTグループの中で、最も実態がつかみにくいのがNTTコミュニケーションズである。1988年のNTTデータ、1992年のNTTドコモに続き、1999年の「NTT再編」で誕生した。当初はグループ内の軋轢も辞さない新興勢力だったが、2000年にブチ上げた米ベリオ社の買収による痛手から立ち直れず、精彩を欠いていた。だが、近年、再び海外へ目を向けている。

一時的に、台湾と周辺諸国との通信が途絶した──。

2006年12月26日夜に発生した「台湾南方沖地震」は、国際通信を担っている海底ケーブルに過去最大級の“障害”を出した。

すぐさま、NTTコミュニケーションズ(NTTコム)のネットワーク事業部で危機管理室長を務める平良聡は、2006年12月27日午前中に緊急時の社内横断組織を立ち上げた。

マグニチュード6・7の地震が引き起こした地滑りにより、台湾南部とフィリピン北部のあいだにある全長約250キロメートルのルソン海峡で、海底に敷設されていた9本のケーブルのうち8本が断裂などの被害を受けたのである。

しかも、一度に切れたのではなく、翌12月27日昼にかけて15時間以上にわたって、少しずつ磨耗して切れていった。日本から東南アジア方面へ向かう海底ケーブルの敷設ルートは、地形が浅瀬で好条件という理由で、ほぼすべての通信回線がルソン海峡に集中する。

この地震の影響で、企業間を結ぶ国際電話やデータ通信、携帯電話のローミング(転送)、インターネットの接続などで一時的なサービス停止に陥り、断続的に不安定な状態が続いていた。

台湾は、1本だけ生き残っていたケーブルがシステム障害でダウンしたことで、一時的に“全断”の状態に陥り、システムが復旧するまでの約1時間は、事実上世界から孤立した。NTTコムの平良は、すぐに中国本土を通る“迂回ルート”の調達交渉を開始する。

最初の中国聯合通信(チャイナユニコム)からは「昼時で忙しい」と断られるも、2社目の中国電信(チャイナテレコム)とは双方の利害が一致した。

日本側は、シンガポールまでの大容量の通信を確保したい。一方で、中国側は、地震で集中する通信を米国に逃したい。NTTコムは、タッチの差で香港と上海を結ぶ陸上のルートを確保できたことで、KDDIやソフトバンクテレコムよりも早く、大半のサービスを復旧させることができた。

NTTコム社長の和才博美は、「通信が途切れても、すぐにつなぐ。それがインフラ事業者としての責務」と胸を張る。地味な話ではあるが、アジア各国のメディアでは大きく取り上げられた。

NTTの国際進出は「坂の上の雲」だった

100年を超える電話の歴史を有するNTTにとって、国際通信分野への進出は“悲願”だった。

1985年の「通信の自由化」(電電公社の民営化)を経て、1999年7月の「NTT再編」により4つの新会社が生まれる。グループの司令塔であるNTT(持ち株会社)、固定電話のNTT東日本とNTT西日本、長距離電話・国際通信への進出が認められたNTTコムである。NTTコムだけが、事業法の縛りを受けない“純粋民間会社”としてスタートした。

固定電話の凋落が見えていたなかで、「次の成長の柱」の陣頭指揮を執ったのは、NTT1社体制の時代からプリンスと呼ばれ、「いずれは持ち株会社の社長になる」と目されていた鈴木正誠だった。

鈴木は、過去のNTTの価値観を破壊するようなやり方で、NTTコムの“自主独立路線”を推進した。たとえば、社内の海外留学組をかき集めて会社を立ち上げた後も、米国流のマネジメント手法を導入し、外資系出身の中途採用者には「徹底的に社内をひっかき回してくれ」と檄を飛ばした。

それほどまでに、急進的に舵を切ったのは、東西冷戦後のグローバリゼーションの進展を背景に、欧米の通信会社が“合従連衡(がっしょうれんこう)”を進めていたことがあった。当時は、投資銀行や経営コンサルタントが跋扈したITバブル全盛時であり、世界中がITで浮かれていた。

そんななかで、国際進出の悲願を一身に背負っていたNTTコムは焦っていた。鈴木以下の全主要幹部が集まる「御前会議」は、昼夜の別なく開かれて、外国企業の買収プランが練られたのも「時間を買う」必要があったからだ。

当時の状況を知るNTTの幹部は、こう証言する。「水面下で進行していた複数の案件のうち、株式市場の状況を鑑みて、いったんは断念した会社に再び的を絞ることになった。それが、米国のISP(インターネット・サービス・プロバイダ)事業者として快進撃を続けていたベリオ社だった」。

別のNTTの幹部は、「ベリオ社は、NTTにとって『坂の上の雲』だった」とたとえる。司馬遼?太郎(しば・りょうたろう)の国民的人気小説の筋書きと同様に、欧米列強の脅威が迫りくるなかで、実質ゼロからスタートした極東の小国が“坂の上にたゆたう雲(国際進出)”を目標に皆が必死で突き進んでいった──。

確かに、2000年当時は、NTTとてインターネット発祥の地である北米大陸まで通信回線を引かなければ接続してもらえず、別途料金も取られた。そんななかで、NTTコムは、約6000億円を投じてベリオ社の完全買収に踏み切って、ISPの世界で「第1グループ(Tier 1)入り」を果たし、欧米を結ぶ基幹通信網を手に入れた。Tier 1同士ならば、接続料金も発生しない。

だが、NTTの世界デビュー戦は、2001年になってからITバブルが崩壊した影響をモロにかぶる格好で、急に暗転する。株価の急落、9・11同時多発テロの発生などで米国経済が冷え込み、もともとは中小企業向けのホスティング(サーバの場所貸し)が主軸だったベリオ社の業績を悪化させた。

後遺症からの脱却へ 軌道修正に乗り出す

NTTコムは、ベリオ社に対して最初の2年間で累計8288億円を投じる羽目になる。本来は、ベリオ社を足がかりに世界へ雄飛するはずだったのに、経営再建がNTTコム自体の存亡にもかかわる最優先事項になってしまったのだ。

決算のたびに追加でリストラ策を発表する日々が続く。この間、買収に関係した社員は“戦犯”と陰口をたたかれ、異国で人員削減に神経をすり減らすなどの“苦い経験”が社内に暗い影を落とすことになる。結局、規模を約3分の1に縮小し、5年間で累計8201億円の投資評価損を計上した。

2005年6月に、持ち株会社の副社長から転じた2代目社長の和才の目には、創業期の大転換期に導入された“米国流のマネジメント”(極端な成果主義)と、それがもたらす企業風土では「時代に取り残されてしまう」と映った。

それもそのはず、前社長の時代は、次々と誕生する事業部単位のマネジャーには結果責任(期初に社長と約束したミッションを履行できたかどうか)を問う代わりに部下の採用を任せるなど権限委譲を進めた。ある元事業マネジャーは、「社内で“タコ壺化”が進んでいた。『会社が倒産しようと構わない。自分の事業のほうが大事』という感覚だった」と振り返る。

そんな状況に焦燥感を募らせた和才は、顧客志向の経営と、組織全体でチームとして事に当たる必要性を痛感する。2006年11月には「事業ビジョン2010」を打ち出し、制度疲労を起こして社内の閉塞感の根源にもなっていた人事評価制度の軌道修正に着手した。

ある種、前社長のやったことを否定する決断が待ったなしだったのは、すでに長距離電話(音声通信)による収入が下がる構造的な問題を抱えながら、それを補うに足る強力な新規ビジネスが育っていないからである。

しかも、年々、この傾向は加速しているので、取締役経営企画部長の澤田純も「もはや、環境の変化に合わせて、私たちが変わっていく必要がある。3期連続減収減益の状況からは脱しなければならない」と危機感をにじませる。

再び海外進出を図るもいずれ顕在化する懸念

近年、NTTコムは、社内風土改革の途上ながらも再び海外へと向かっている。その背景にあるのは、ようやく2006年にグローバル事業は黒字化したが、利益全体に占める割合は10%程度であり、将来的にはこの比率を高めない限り成長はないという問題だ。

2009年以降は、ベトナム最大の通信事業者と組んでデータセンターを開設したり、米国の海底ケーブル事業者やドイツのセキュリティ事業者の買収に乗り出した。その大きな理由は、数年後に国内外を問わず、顧客の通信ネットワークをシームレスにつなぎ、その上で“顧客企業の問題解決をサポートするビジネス”を世界全域で展開する必然性が出てくるからだ。

すでに、NTTコムの顧客の50%以上は外国企業である。そして、和才の口グセは「日本品質でつなぐ。つなぎ続ける」。その真意は、「日本国内と同等レベルの通信インフラを海外でも提供する」ということにある。だが、それは、必ずしも強みとはならない面もある。

たとえば、海外の通信事業者が99・9%の使用可能率を保証する場合、1ヵ月に45分間は保守のためにインフラを止めてもよいという契約になる。欧米では、顧客企業の通信を一時的に止めて作業するが、NTTコムでは通信を止めているあいだに別の回線を用意するので、実質100%保証する。

裏を返せば、この「日本品質」は、それだけ“高コスト体質”であり、やがては品質を上げつつコストを下げるという“二律背反”に直面する可能性が高い。むしろ、NTTコムに必要なのは、品質の追求に終始することではなく、世界中を驚かせるインターネット上のサービスで“新機軸”を打ち出すことではないか。

持ち株会社の交通整理(数年おきになされるグループ内の事業仕分け)によると、NTTコムが担うべきビジネスの領域は、(1)約1万2000社の大企業向けのビジネス、(2)インフラの上に載るサービスとしての各種インターネットビジネス、(3)海外22の国や地域、52の都市で展開するグローバルビジネスとなる。

だが、必ずしもこれに縛られる必要はない。純粋民間会社として、規制会社にはできない事業もできる。それは当事者たちも、わかっているはずだ。ビジネスネットワークサービス事業部長の原隆一は、「顧客は物理的な通信網と交換機が欲しいのではなく、それらを使って実現できる便利なサービスを求めている」と身を乗り出して語る。

はたして、NTTコムは、世界市場で勝負する「通信+ネット企業」として、たとえばヤフー!を陵駕するような規模の新機軸は打ち出せるだろうか。

Interview Hiromi Wasai つくられた対話会に意味はない “管理”からは収益が生まれない

NTTコミュニケーションズ社長●和才博美

ひとこと言っておきたい。

2005年6月以降、私がこの会社の経営を引き継ぐに当たって、前社長の鈴木正誠さんに「この点はこう変えたい」と具体的に申し上げたところ、「全部、お前に任せる」という反応が返ってきた。

その後も、事業に関して私から相談を持ちかけることはあっても、鈴木さんから「こうしろ、ああしろ」というのはなく、妙な干渉もない。また、「もう任せたのだから、オレが出る必要はない」と一貫している。同じ会社の先輩とはいえ、立派な人間だと思う。

たとえば、米ベリオ社の買収にまつわる話にしても──私自身は直接かかわっていないが──2001年にITバブルが弾けてしまったことで、ベリオ社を立て直すために大規模なリストラをしなくてはならなくなった。鈴木さんの時代は、そのことにかなりの比重がかかってしまい、日本国内の事業への目配りが手薄になってしまっていた。

端的に言えば、個人個人のミッションを明確にさせて、「できたら評価してあげる」というやり方は、自分のミッションを考えさせるという趣旨自体、悪くないと思う。

だが、そのミッションに対して結果が出せないと、その組織も個人も無用と判断されてしまう。それで、会社はチームで動くという感覚が希薄だった。

当時は、事業部単位で人を採用していたので、組織が違えば仕事の進め方も考え方も異なり、人事評価書類の作成と評価にも多くの時間を割いていた。だから、私が社長になって、しばらくしてから、このやり方を廃止した。

ところで、社長になってすぐ始めたことに「一般社員との対話会」がある。対話会には、課長や部長クラスを入れず、若手社員に「言いたいことを言ってくれ」と自由な対話を心がけている。1回当たりで10人ほど、時間は1時間30分くらい。これまでに200回近く開いている。

私は、(会社が強制的にやらせる)つくられた対話会では意味がないと思う。なので、私から社員を指名することもある(笑)。

振り返って見れば、昔の電電公社は“軍隊調”で、余計なことを考えずに、ある1つのことだけを考えていればよかった。だが、今は、もうそういう時代ではない。ICT(Information and Communication Technologies)の世界は変化のスピードも速い。

もっとも、会社だから最低限の管理は必要だ。でも、管理偏重が過ぎると、顧客接点の“現場”を軽視するようになる。管理からは収益が生まれない。現場が生き生きと働けるような会社であってほしいと私は考えている。(談)


DIAMOND EYES Inside またもや追加リストラ検討 NTTを悩ますベリオ再建

2004年9月18日、週刊ダイヤモンド

DIAMOND EYES Inside またもや追加リストラ検討 NTTを悩ますベリオ再建

NTT持ち株会社は、傘下の長距離・国際通信会社、NTTコミュニケーションズ(NTTコム)の全額出資子会社、米ベリオの再建プランの見直しに入った。ベリオは2000年にNTTコムが総額55億ドル(約6000億円)で買収したデータ通信会社。ITバブル崩壊に伴う通信不況のあおりで業績が悪化し、これまで2度大きな合理化を実施したが、いまだ再建のメドが立たないためだ。

ベリオはEBITDA(利払い前、税引き前、償却前利益)こそ20003年に黒字化したが、今も毎月10億円近いキャッシュが不足しており、NTTグループは財務支援を余儀なくされている。このため、データセンターや従業員の追加削減を柱とする、新たな再建案を急ぎ取りまとめる方針だ。

ベリオの置かれた事業環境は厳しい。ベリオは、企業ウェブサイトの構築・運用を代行するホスティング事業が主力。市場自体は急伸しているが、ベリオはその流れに乗り切れていない。IBMを筆頭に大手IT企業が参入し、大口顧客への拡販を狙うベリオの前に立ちふさがるとともに、これまでの主力顧客だった中小企業をも奪い始めているからだ。今後もグーグルなど新手のネット企業の参入が予想され、価格競争の激化は必至だ。

2000年に400億円弱あった年商は2003年、200億円台にまで減った。不採算事業からの撤退が主因だが、ホスティングの市場シェアも低下している。2004年の目標である営業キャッシュフローの黒字化も、達成できたとしても、コスト圧縮によるもので、成長力回復の証左ではない。

もっとも、ベリオの清算については、NTT首脳陣は慎重だ。顧客へのイメージ悪化を恐れているほか、競合企業が経営破綻して消えていくなか、残存者利益への期待も捨て切れないからだ。そもそもベリオへの投資に関してNTTは累計で8000億円近くを損失処理しておきながらも、追加支援してきた経緯がある。経営責任論を再燃させかねない清算は非常にハードルの高い選択肢だ。

だが、中途半端な財務支援とリストラを繰り返しても、生き馬の目を抜く米IT市場でベリオが勝ち残れる可能性は低い。縮小均衡を目指す“軟着陸”路線は、評価損の積み上げに終わらないとも限らない。